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早めの改善で将来のリスクを減らす「高血圧・高血糖・脂質異常症」

食生活の乱れや喫煙、飲酒など体のために良くないとわかっていながらも、なかなか改善できないのが生活習慣。しかし高血圧や高血糖、脂質異常症は気付かないうちに進行し、やがては深刻な病気につながるため、早めの改善が大切です。そこで今回は、食生活の見直しによる改善方法と役立つ成分をご紹介します。

将来のリスクを減らすためまずは生活習慣の見直しを

成人病が生活習慣病と呼ばれるようになったのは、食生活や喫煙、飲酒などの生活習慣によるところが大きいためです。中でも食の習慣は、ライフスタイルや人間関係、ストレスなどと密接に関わっているため、現代人は乱れがち。次のような要因がないかをチェックし、さらに気になる症状があれば対策を立てましょう。

◆ストレス

ドカ食いにつながるだけでなく、代謝の低下にもつながるため、運動や趣味を楽しむなど食事以外でのストレス解消法を見つけましょう。

◆不規則な生活

忙しさでつい食事を抜いたり、栄養の偏った食事になりがちに。1日3回の食事は規則正しく、外食をする時なども栄養バランスの優れたものを選びましょう。

◆飲酒

アルコールは感覚を麻痺させるため、ついつい高カロリーなつまみに手を出しがち。週に2日は休肝日を設けましょう。

◆夜型生活

夜食や高脂肪の夕食、食後すぐの睡眠など、夜型生活は肥満の温床に。翌朝の食欲も落ちるため、悪循環です。

◆無駄な買い置き

余分な食料、お酒やつまみ、スナック菓子などは買い置きせず、すぐ手の届く場所に置かないようにしましょう。

【高血圧】

日頃から自分の血圧を把握することが大切

血圧とは、心臓から送り出された血液が血管壁を押す圧力のこと。塩分の摂りすぎやストレス、肥満、喫煙などで血圧が高い状態が続くと、血管壁がダメージを受け続けることになり、傷つきやすくなります。

一度傷ついた血管壁には血栓ができやすくなり、血管が詰まる原因に。自覚症状がなく進行するため、放っておくと脳出血や心筋梗塞にもつながります。

病院などでの測定値が正常範囲内でも、早朝、夜間や自宅では高血圧になる場合もあるため、日頃からのセルフチェックが何よりも大切。また、数値が気になる場合は、調味料などを工夫し、食生活の減塩から始めましょう。

●高血圧対策に役立つ成分

[血圧上昇に関わる酵素の働きを阻害する イワシペプチド&ゴマペプチド]

血圧は、血液中にあるアンジオテンシンIという物質が酵素によってアンジオテンシンIIに変わり、全身の血管が収縮することで上昇します。

イワシやゴマに含まれるペプチド(アミノ酸が結合したもの)は、この血圧上昇に関与する酵素であるアンジオテンシン変換酵素(ACE)の働きを阻害。結果的にアンジオテンシンIIの生産量を低下させるため、血圧を正常に保つ作用があるといわれています。

[血管を丈夫にする ルチン]

ルチンは、そばの若葉に含まれるフラボノイドの一種。血圧の上昇によって負荷がかかった血管を丈夫にする働きがあります。

【高血糖】

食事内容だけでなく食べ方の見直しも重要

体内に入った糖質は、消化されると最終的に小腸でブドウ糖に分解され、吸収されます。つまり血糖値とは、血液中のブドウ糖濃度のこと。空腹時には低く、糖質が体内に入る食後にはいったん高くなります。その後、すい臓から分泌されるインスリンによって、ブドウ糖が細胞に取り込まれ、エネルギーに変換されることで徐々に下がっていくのが一般的です。

ところが糖質の摂りすぎや食べすぎなどで常に血糖値が高い状態が続くと、インスリンをいくら分泌しても間に合わないことに。さらには脂肪過多の食事などで内臓脂肪がたまると、インスリンそのものの働きまで低下。高血糖状態が慢性的に続くと、糖尿病となってしまいます。

平成19年の国民健康・栄養調査によると、糖尿病が強く疑われたり、可能性が否定できない日本人の合計は約2,210万人で、その数は年々増加傾向にあります。食事内容でなく、食べ方も大切なポイント。血糖値を急激に上昇させる原因となるドカ食いは控え、甘いものはもちろん脂肪の摂りすぎにも注意しましょう。

●高血糖対策に役立つ成分

[糖質の吸収を防ぐ ギムネマシルベスタエキス]

ギムネマに含まれるギムネマ酸は、小腸内にある糖を吸収する穴(レセプター)をふさぐことで、その吸収をブロックし、食後の急激な血糖値上昇を抑える働きがあります。血糖値の上昇がゆるやかだとインスリンの分泌も少量で済むため、肥満を防ぐだけでなく、インスリン分泌の要であるすい臓も守ることができます。

また、桑の葉と合わせて摂ることで、血糖値の上昇をさらに抑制できます。最近では、脂質の吸収を抑えることも判明し、注目されています。
「糖の吸収を阻害するギムネマ酸の働き」についてはこちら

[糖質の分解酵素と結合し、吸収を阻害する 桑の葉]

糖質は、小腸でα-グルコシダーゼという酵素によって分解され、吸収されます。この分解酵素と結合して働きを阻害し、糖の分解を抑制するのが桑の葉に含まれるDNJ(デオキシノジリマイシン)。糖質はブドウ糖に分解されなければ吸収されないため、DNJの作用により糖の吸収と血糖値の上昇がゆるやかになると考えられています。

[インスリンの働きを助ける クロム]

食物に含まれるミネラルで、インスリンの働きを助ける作用があることから、糖の代謝を高めるといわれています。

【脂質異常症】

肉や脂っこい食事は控え調理法も工夫した食事を

食事に含まれるコレステロールは細胞膜やホルモンの材料になり、中性脂肪は体を動かすエネルギーになるため、どちらも生命維持には欠かせない成分です。

ただし、食生活の乱れや運動不足が続くと、コレステロールも中性脂肪も増加。一方で余分なコレステロールを回収するHDLコレステロール値は減少するため、悪玉であるLDLコレステロールがより増えるという悪循環に陥ってしまいます。

その結果、脂質異常症となるだけでなく、動脈硬化が加速するため、心筋梗塞や脳梗塞などの一因になる危険性も。また、脂質異常症は自覚症状がないため、肉や脂っこいもの、甘いものを控える、お酒は飲みすぎないようにするなど、早急に食生活を見直しましょう。

●コレステロール対策に役立つ成分

[コレステロール合成を抑える 紅麹]

紅麹は、日本酒や味噌・漬物など、醸造・発酵食品に使われる麹の一種。紅麹に含まれる天然スタチンには、コレステロール合成に関わるHMG-CoA還元酵素の働きを阻害することで、体内コレステロールの70〜80%を占める肝臓でのコレステロール合成を抑える働きがあると考えられています。

天然スタチンの働きはLDLコレステロールのみを減少させ、HDLコレステロール値はほぼ変化しないのが特長。そのため、アメリカでは医薬品としても利用されています。
「紅麹を含む食品摂取によるLDLコレステロール値の変化」についてはこちら

[食事からのコレステロール吸収を阻害する 植物性ステロール]

コレステロールが体内へと吸収されるには、小腸の親水性の膜を通過する必要があります。しかし脂質の一種であるコレステロールは水となじまないため、胆汁酸ミセルという物質に取り込まれて膜を通過し、体内に蓄積されます。

この胆汁酸ミセルに、コレステロールの代わりに取り込まれることで、コレステロールの吸収を阻害するのが植物性ステロールです。穀物や野菜、豆腐などに含まれる天然成分で、コレステロールと構造が似ているのが特長。また、取り込まれても吸収されずにほぼ排出されるため、コレステロール値が上昇することもありません。
「コレステロールの吸収を阻害する植物性ステロールの働き」についてはこちら

[LDLコレステロールの処理を助ける 大豆イソフラボン]

大豆イソフラボンは大豆に含まれるポリフェノールの一種で、女性ホルモンに似た作用があることで知られています。

肝臓において、悪玉コレステロールであるLDLコレステロールを取り込む機能を高める働きがあり、増えてしまった血液中のコレステロール値を低下させるといわれています。

●中性脂肪対策に役立つ成分

[肝臓由来の中性脂肪合成や分泌を抑制する 糖転移ヘスペリジン]

血液中の中性脂肪は、食事から取り込まれるものと、余った糖質などをもとに肝臓でつくられるものがあります。

このうち、肝臓由来の中性脂肪に働きかけるのが、ヘスペリジン。温州みかんや柚子などのかんきつ類に含まれるポリフェノールの一種で、別名「ビタミンP」とよばれ、漢方「陳皮(ちんぴ)」の有効成分としても知られています。丈夫な血管づくりや毛細血管の透過性の維持、血圧低下などの働きがありますが、水に溶けにくく、体内への吸収率が低いのが難点です。

そこで、ブドウ糖を結合させ、吸収を高めたものが糖転移ヘスペリジン。肝臓での中性脂肪の合成・分泌を抑え、血液中の中性脂肪量低下に役立ちます。

[食事由来の脂質吸収を抑制する キトサン]

キトサンは、えびやかになどの甲殻類に含まれる不溶性食物繊維の一種です。腸内でゲル状になり、脂質などの余分なものを吸着して体外へと排出。食後の中性脂肪上昇を抑える働きがあるといわれています。

[食事・肝臓由来の中性脂肪を分解する ウコン]

ウコンに含まれる特長成分クルクミンが、血液中の中性脂肪量減少に役立ちます。
「食事や肝臓由来の中性脂肪にアプローチするメカニズム(イメージ図)」についてはこちら

糖の吸収を阻害するギムネマ酸の働き

紅麹を含む食品摂取によるLDLコレステロール値の変化

※脂質異常症で通院し、1ヵ月間食事療法を行っても改善しなかった平均年齢67歳の男女18名に紅麹200mg等を含む食品を摂取してもらったところ、3ヵ月後にLDLコレステロール値が平均して約25mg低下した。また、このときHDLコレステロール値は変わらなかった。

コレステロールの吸収を阻害する植物性ステロールの働き

食事や肝臓由来の中性脂肪にアプローチするメカニズム(イメージ図)

中性脂肪やコレステロールなどの脂質は、血液中では「リポたんぱく」という粒子になって存在しています。このうち、中性脂肪を多く含むのが「カイロミクロン」や「VLDL」です。

2011-04-08

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