年齢のせい?それとも病気?白目がにごる原因と予防法

年齢とともに、白目に“白さ”がなくなってきた……
そんなお悩みを感じている方は多いのではないでしょうか。実は白目が濁っていると、お肌に透明感がなく見えたり、老けた印象になったりしてしまいます。
子どもの白目はきれいでクリアなのに、なぜ年齢とともに濁るのでしょうか?

今回は、その原因や白目と瞳を健康に保つ方法について、スマイル眼科クリニック院長の岡野敬先生に教えていただきました。

白目の濁りの原因の殆どは「加齢」

白目の濁りの原因は、そのほとんどが加齢によるものです。
白目は強膜という膜で覆われているのですが、赤ちゃんや子どもは強膜がまだ薄いため、その下の青いブドウ膜が透けて見えます。だから、青みがかったきれいな白目をしているのです。この強膜は成長にともなって厚くなるので、年齢を重ねるにつれて青みが消えて濁って見えるようになるのです。

白目にシミができることも!? その要因は?

強膜が厚くなるほか、お肌がくすんだりシミが出来たりするのと同様、白目にもシミのようなものができることがあります。これは「瞼裂斑(けんれつはん)」と呼ばれており、黒目に接する部分に黄色く盛り上がったものができて白目が濁ります。30、40代から出始めますが、要因となるのは瞳に対するさまざまな刺激です。

●紫外線

紫外線は肌だけではなく、目にもダメージを与えます。白目も日焼けのような状態になることがあるのです。

●ドライアイ

乾燥すると目の表面の細胞が傷つきやすくなり、瞼裂班を起こす要因になります。

●コンタクトレンズ

適正に使用していないと、乾燥や充血が起こったり、傷が付いたり、目にとって大きな刺激に。

●疲労

スマートフォンやパソコンなどの見過ぎは、眼精疲労やドライアイを招く原因になります。

●喫煙

煙草の煙には有害物質が多く含まれているので、目に入ると刺激になります。

こんな症状の場合は病気が原因かも。専門医に相談しよう

白目の濁りは、加齢現象ではなく病気が潜んでいる可能性もあります。次のような症状がある場合は、専門医に相談しましょう。

●白目全体が黄ばんでいる

肝機能の低下によって白目が黄色く濁ることがあります。これはいわゆる「黄疸(おうだん)」の症状で、一部分ではなく全体が黄色くなるのが特徴です。内科を受診しましょう。

●黒目にできものがある

目頭側の白目から黒目にかけて三角形状のできものがある場合は、「翼状片(よくじょうへん)」の可能性があります。充血したり、ごろごろしたりします。進行すると見え方に支障が出るので、手術で切除することになります。主に紫外線によるダメージが原因ですが、コンタクトが原因で傷がつき翼状片になることもあるので注意しましょう。

●赤く充血している

瞼裂斑が炎症を起こしてその周りが充血する「瞼裂斑炎(けんれつはんえん)」や、白目全体が炎症で充血する「結膜炎(けつまくえん)」などがあります。

▲瞼裂斑炎(黄色い箇所が瞼裂斑)

▲結膜炎

充血は炎症によって血管が収縮し、集まっている状態です。トラブルを治そうとする、体の正常な反応なので、その場しのぎで市販の目薬を多用すると、再発を繰り返してしまいます。長く続くようなら眼科で原因を解明した方がいいでしょう。

●出血している

血管が破れて出血し白目がべったり赤くなる「結膜下出血(けつまくかしゅっけつ)」もあります。出血は自然に治ることが多いので放っておいても良いのですが、ひんぱんに繰り返したり、外傷があったり、痛みやかゆみ、熱を伴う場合は眼科を受診しましょう。

白目の濁りを進行させないためのセルフケア

白目が濁るのは加齢現象なので白く戻すことは難しいのですが、予防したり進行を遅らせたりすることはできます。白目を美しく、瞳を健康に保つ方法をご紹介します。

①紫外線対策をする

サングラスをするのが一番です。しかし、濃い色のサングラスはTPOを選びます。最近は、透明のレンズでも紫外線をしっかりカットできるものがあるので、そちらを試すのも良いでしょう。

②スマートフォンやパソコンの見過ぎを控える

長時間のスマホやパソコンは、眼精疲労やドライアイの原因になります。

③メガネやコンタクトは適切な度数で正しく使用する

モノが見えにくいと、一生懸命見ようとして目を開いている時間が長くなり、目が乾燥してしまいます。老眼の対処も早めに行い、見えにくい状態を作らないようにしましょう。

④抗酸化作用のある食べ物を多く摂取

肌のアンチエイジング同様、抗酸化作用のある食べ物の摂取は白目の加齢現象にも効果的です。中でもルテインは抗酸化作用が強く、目を保護してくれる働きもあるので、積極的に摂取したい成分です。

まとめ

肌や髪、体のケアは意識しても、目のケアはつい怠りがち。でも放っておくと目も老化し、白目の濁りを助長させてしまいます。若々しい瞳をキープするために、できることから目のケアを始めてみましょう。

監修

岡野 敬 先生

スマイル眼科クリニック院長。日本眼科学会、日本眼科医会会員、ドライアイ研究会会員、日本東洋医学会会員。
杏林大学医学部を卒業後、杏林大学病院アイセンター、公立阿伎留病院眼科、志和眼科医院、などで外来診療と手術を行う。2003年1月よりスマイル眼科クリニック院長。専門は、前眼部疾患、緑内障、アレルギーなど一般眼科外来と、コンピュータ支援医療。