アーユルヴェーダで冬ケアを。心と体をポカポカ・うるおす方法【簡単レシピあり♪】

「アーユルヴェーダ」という言葉を聞いたことがありますか?
「世界最古の伝統医学」とも呼ばれているアーユルヴェーダは、インドで約5000年前に発祥した「幸福で有益な長寿のための智恵」です。現代社会では、「美容健康法」と表現したほうがイメージしやすいかもしれません。

乾燥や冷えが厳しくなる冬──健やかに乗り切るために、アーユルヴェーダからヒントを得てみませんか?今回はアーユルヴェーダ研究家の西川眞知子さんに、アーユルヴェーダ流の冬ケアや冬レシピなどを伺いました。

【アーユルヴェーダの基礎知識】 体を構成する3つの「ドーシャ」とは?

アーユルヴェーダでは、人間の心身を「「3つの性質(ドーシャ)」にタイプ分けをして考えています。ドーシャは「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」の3種類があり、その人の中でどの要素が増えやすいか(バランスを崩しやすいか)によって、タイプ分けされます。

●カパ・・・地と水のエネルギー
水で地が固まるように、落ち着いた性質を持つ。

●ピッタ・・・火と水のエネルギー
うるおいと情熱を持ち合わせる。火のバランスを崩すと怒りなどの感情も起こりやすくなる。

●ヴァータ・・・風と空のエネルギー
空間に風を吹かせ、ものごとを動かす性質がある。

アーユルヴェーダは、3つのドーシャのバランスが取れている状態を「人間の心身の理想」としています。しかし、ドーシャのバランスは、天気や生活・食べ物などの環境によって変化することが多々あり、それによって人間の心身バランスも一時的に乱れることがあります。

冬は「ヴァータ」が優位になる!? 体調も肌もメンタルも不調になりやすい

冬は「空」=空間の中でビュービューと「風」が吹いて乾く、ヴァータの季節です。普段はカパやピッタタイプの人も、冬はヴァータが増えやすくなります。ここ1~2か月の状態から、あなたのヴァータ度をチェックしてみましょう。

冬のあなたの要注意度 (1問1点)
肌の乾燥が気になる(頭皮・脚なども含む)
最近とても忙しい日々を過ごしている
生活が不規則
お風呂にゆっくり入らないでシャワーで済ますことも多い
忘れっぽいところがある
仕事や予定などをつい詰め込みすぎる傾向がある
食事など簡単にすますことが多い
神経を使う(または神経をすり減らす)仕事や環境に置かれている
不眠・肩こり・腰痛・便秘・冷え性などを一つ以上抱えている
10 断食、ダイエットなどをここ数か月の間に行ったことがある

3点未満・・・身体を冷やさないように注意し、加湿器なども役立てましょう。

3点以上・・・いつも以上に規則的なライフスタイルに注意して過ごしてください。

5点以上・・・体に風が吹きやすく、冷え・乾燥しやすい状態になっています。

8点以上・・・ヴァータの比率がかなり高くなっています。

5点以上当てはまる方は、ぜひ次にご紹介する冬のアーユルヴェーダ流ケア方法を実践してみましょう。

【アーユルヴェーダ流】冬の体・肌・メンタルを温めてうるおすケア方法

① ゆったりバスタイムで体と肌・心にうるおいを

ヴァータ度が高くなっている方は冷えや乾燥により体調を崩しやすく、便秘や腰痛・肩こり・生理不順などを引き起こしやすくなっています。また、心はソワソワと落ち着かず、不安や恐れも起こりやすくなります。美容面では、肌や髪にうるおいが不足し、しわができやすくなるなど老化が加速。

そこで、これらを緩和するうるおいケアを積極的に取り入れましょう。大切にしたいのは入浴!バスタブにぬるめのお湯をため、ゆっくりと体を温めて。浴後はオイルマッサージなどの保湿を積極的に。ちょっとリッチなクリームケアもおススメです。

② 起床後と就寝前の「白湯」で代謝を上げる

冬に不足する「水」と「火」の力を補ってくれるのが、白湯です。アーユルヴェーダでは、白湯は代謝を上げて排泄力を高めると考えています。朝起きて、口腔内をきれいにした後に1杯。そして、夜寝る前に1杯を飲んでみましょう。

【白湯の作り方】

1. 鉄瓶や土鍋に水を入れ、火にかけて沸騰させます。

2. その後、適温まで冷ます。
冬なら、フーフーとしながら飲んで「美味しい」と感じる温度が適温。
だいたい、70~80度が良いでしょう。

③ 「ヴァータ」を鎮める五感ケアをする

「体や肌・メンタルが不調だな」と感じるときは、以下の色や香り・風味を取り入れてみてください。五感に訴えかけてヴァータを鎮める効果があるとされています。

  • ・視覚:ピンクなど温かさと安らぎを与える色味(※ショッキングピンクはNG)
  • ・触覚:オイルケアや保湿
  • ・味覚:甘味(穀類や自然の甘味)・酸味(みかん等柑橘類)・塩味(味噌など)のある食事
  • ・嗅覚:花のような甘い香り、オレンジなどの酸味の香り、ベチバーや白檀・フランキンセンスなどの安定した香り
  • ・聴覚:リラックスできる音楽

⑥ 体を温める食事で冬を乗りきる

アーユルヴェーダでは身体を「アンナマーヤ(食べ物でできている)」と呼びます。食事を、身体を作るための重要なものと考えているのです。

冬は、「身体をあたためるもの」「脂がのったもの」「湿り気のある(パサパサしていない)もの」を積極的に摂りましょう。それには、旬のものを摂るのが一番です。

そこでここからは、「アーユルヴェーダ流・冬の心身ケアにおすすめのレシピ」をご紹介します。

冬ケアレシピ① 「ポカポカさつまいもカレー&納豆チャーハン」

こちらは、冬が旬のサツマイモを使ったベジタブルカレー!「地」の力を与えてくれる根菜は、カパの要素を補ってくれます。余裕がある方は発酵の力を持つ納豆チャーハンも作って、併せていただきましょう。

食器はオレンジ系のものがオススメ。オレンジは水の循環が良くなる色と考えられており、冬に不足しがちなうるおいを視覚に与えてくれます。

●サツマイモカレーのレシピ

【材料】(2~3人分)

  • ・サツマイモ …1~2本
  • ・玉ねぎ …1個
  • ・水 …1カップ
  • ・油 …大さじ1
  • ・ガラムマサラ …小さじ1/2
  • ・カレーパウダー …大さじ1
  • ・クミンシード …大さじ1
  • ・塩 …ひとつまみ

【作り方】

  1. 1.サツマイモはあらかじめ蒸しておき、角切りにする。
  2. 2.玉ねぎはみじん切りにする。
  3. 3.熱した油に玉ねぎを入れてよく炒める。火が通ってきたらさつまいもとスパイスを入れて炒め、水を入れて20分程度煮込む。塩で味を調えたら、できあがり!

●納豆チャーハンのレシピ

【材料】(2人分)

  • ・納豆 …1パック
  • ・長ネギ …1/2本
  • ・炊いたごはん …2膳分
  • ・醤油 …お好み
  • ・調味パウダー(中華スープなど) …小さじ1
  • ・炒め用油(米油とごま油を2:1の割合で) …適量

【作り方】

  1. 1.長ネギをみじん切りにする
  2. 2.米油とごま油を火にかけ、長ネギを炒める。
  3. 3.火が通ってきたら納豆と炊いたお米を入れて炒め、醤油と調味パウダーで味を調える。

冬ケアレシピ② 「生姜入り甘酒」

身体を温める生姜と、発酵の力のある甘酒。これらをお鍋でゆっくりと加熱して、ピッタ(火)の力を入れると芯から温まります。

【材料】(1人分)

  • ・ショウガ ひとかけ
  • ・甘酒(アルコールのないもの) 200cc

【作り方】

  1. 1.小鍋に甘酒と、すりおろしたショウガを入れてゆっくり加熱する。

アーユルヴェーダで冬も健やかに

「最近冷えがひどくなってきた」
「最近眠りが浅い」
などの症状に気が付いたら、健康に戻すためのアーユルヴェーダケアの知恵を実践してみてください。

体調を崩しやすい冬。
温かく、うるおいを保って、元気に乗り越えましょう。

監修

西川眞知子
日本ナチュラルヒーリングセンター(株式会社ゼロサイト)代表。内閣府公認NPO法人日本アーユルヴェーダ協会理事。

大学時代にインド・アメリカなどを歴訪し、ヨーガや自然療法に出合う。アーユルヴェーダの体質別健康美容法と、独自の簡単生活習慣改善プログラムを構築し、講演、セミナーおよび健康美容のコンサルティングや商品開発を手がける。『これ一冊できちんとわかるアーユルヴェーダ』(マイナビ)や『インドの生命科学アーユルヴェータ』(農文協)などが著書多数。